2012年6月13日水曜日

7月3日 同志社大学グローバル・スタディーズ講演会


シリーズ 「グローバル ・ ジャスティス」第29回
郡山からの報告~放射線に被曝した街の風景~



井上利男
講師紹介
子どもたちの安全な教育を求める「ふくしま集団疎開裁判の会」代表。ブログ「原子力発電 原爆の子」にて原発事故被曝地・郡山市から発信。訳書に、レベッカ・ソルニット『暗闇のなかの希望―非暴力からはじまる新しい時代』など。


2011311日、東北沖地震と大津波に端を発した福島第一原子力発電所の事故は、人々の日々の暮らしを破壊しました。故郷から避難を余儀なくされた10数万の人々と残された無人の町や村…通常の数十倍というレベルの放射線にさらされて生きる人々の不安…子どもたちを守るため、補償のあてもなく自主避難に踏み切る親子。
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原発事故が奪ったものは、平穏な生活だけではありません。たとえば、文部科学省は一片の通知をもって、被曝地の学校施設使用基準を一般人の年間被曝許容量の20倍、年間20ミリシーベルトに引き上げるという超法規的措置を子どもたちに押し付けました。そうです。福島県は、放射能のように目に見えない戒厳令下の治外法権地になっています。すなわち生存権という基本的な人権が奪われてしまったといってよいでしょう。
原発事故と未来の縮小社会
松久寛
講師紹介
元京都大学大学院工学研究科教授。京都大学安全センターを設立した後、現在は縮小社会研究会主催。著書に、『縮小社会への道―原発も経済成長もいらない幸福な社会をめざして』など。

福島第一原発事敀は、いまだ終息していない。事敀の原因は解明されず、福島県民は、被害のなかで生活を強いられている。日本社会はいま、脱原発を模索し始めたところだが、政府は、近視眼的な経済中心主義と成長路線を追い求めようとしている。また、原発再稼働をめぐっては、「地元」と「電力消費地」といった分断も生じている。
エネルギー問題は、日本の文明全体、わたしたちの生活と生命そのもの、そして政治の在り方、民主主義の根幹を問う問題です。過去を問いなおし、現状を直視し、未来を展望するために、二人の講師をお招きして、福島原発事敀後、私たちが考えるべきこと、なすべきことについて、みなで考えましょう。


同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科では、連続セミナー「グローバル・ジャスティス」を開催いたします。このセミナーは、現代世界が直面するさまざまな課題における「ジャスティス」の問題を、講師が自らの視点で語っていくものです。したがって、どのような視角で、何を問題としてジャスティスを論じるかは講師にゆだね、主催者は一切の方向性をあらかじめ規定いたしません。ジャスティス(正義)という言葉のもつ多義性や問題性もふくめて、多様な議論の場として提供していくものです。

日時: 7 月 3 日 (火) 18:00-20:00
会場: 至誠館 1 番教室

来聴歓迎 予約不要

tel.    075-251-3930      
e-mail. ji-gs@mail.doshisha.ac.jp


【6月22日付け後記】
岡山での講演会の要綱が決まりました――

7月4日、講演会 「晴れの国:岡山」瀬戸内市beZen鼓空道場


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