2012年7月30日月曜日

真夏の夜の夢: 新しい時代を構想する


昨夜、国会包囲デモの大群衆から離れて、福島に帰るバスでほかの人たちを待ちながら、福島県三春町に在住するニュージーランド人カップルと交わした会話の簡単なメモです――
今日のデモで実感したこと、それは日本社会のなかで大勢の人びとが市民意識に目覚めつつあること。従順だといわれてきた、ごく普通の人びとのあいだに巨大な規模でシティズンシップが覚醒するのは、日本史のなかで初めての事件ではないか?…ここから日本社会は歴史の新しい段階に移行するはずだ。
チェルノブイリ事故がきっかけになって、東欧諸国で共産主義政権が信用を失って、次つぎと崩壊し、やがてソ連邦そのものの解体にいたった。日本でも、福島原発事故を契機に旧体制崩壊の胎動がすでに進行している。
旧体制が崩壊したのちの新しい社会は新たなイデオロギーにもとづいて築かれるのではなく、生活の現場から、生活実感にもとづいて模索されるだろう。
原発を閉鎖するとして、そのオルタナティヴはなんになるのだろうか?
旧体制は、原発を動かさなければ、石油などの化石燃料の輸入を増やす必要があるというが、これは間違った見解であり、恫喝にすぎない。
そもそも、日本は人口縮小時代に突入していて、古い経済成長路線を維持する余地はない。経済が縮小に向かうのは必然であり、原発を廃棄しても、化石燃料需要もやがて縮小に向かうはずだ。
単に再生可能エネルギー開発だけでは、それ自体が膨大な量の産業廃棄物を残す。再生可能エネルギー開発の必要性は否定しないが、エネルギー効率の改善技術をもっと促進する必要がある。そしてもうひとつ、あらゆる原料素材のリサイクル技術の開発も、新時代の産業社会のキーワードのひとつになるだろう。
以上、簡単なメモですが、ご感想があれば、コメントをお願いします。
【資料】
縮小社会への道
原発も経済成長もいらない幸福な社会を目指して
(B&Tブックス) [単行本] 松久 寛 (編著)
内容紹介
経済成長への執着を捨てない限り、社会の破滅は免れない。本書では、縮小社会という理念を、社会システムおよび経済活動のスタイルとして確立し、経済活動や技術開発活動などにおいて支援、実現する道筋を論じる。「原発も経済成長もいらない幸福な社会を目指そう。」
著者略歴 (BOOK著者紹介情報」より)
松久 寛 
1947
年大阪府生まれ。工学博士。京都大学名誉教授。1970年京都大学工学部卒業、1972年米国ジョージア州立工科大学修士卒、1976年京都大学工学研究科大学院博士課程単位取得退学。同年より京都大学で機械工学、とくに振動工学の研究に従事。20123月京都大学を定年退職。また、1973年より京都大学安全センターを設立し、公害や労働災害の支援活動に従事。2008年に縮小社会研究会を設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

スモール イズ ビューティフル (講談社学術文庫) [文庫]
F
・アーンスト・シューマッハー () 小島 慶三 (翻訳) 酒井 懋 (翻訳)
内容説明
新産業社会のあり方を示す名著,待望の新訳石油危機を予言し世界の注目を集めた本書は,現代社会の物質至上主義と巨大技術信仰を告発し,その病弊を抉る.いま静かに進行する「シューマッハー革命」の原典
内容(「BOOK」データベースより)
1973年、シューマッハーが本書で警告した石油危機はたちまち現実のものとなり、本書は一躍世界のベストセラーに、そして彼は現代の予言者となった。現代文明の根底にある物質至上主義と科学技術の巨大信仰を痛撃しながら、体制を越えた産業社会の病根を抉ったその内容から、いまや「スモール・イズ・ビューティフル」は真に新しい人間社会への道を探る人びとの合い言葉になっている。現代の知的革新の名著、待望の新訳成る!
 

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