2015年3月24日火曜日

警告「核戦争の間際、アメリカ国民は昏睡」 via @totalcollapse


核戦争の間際、アメリカ国民は昏睡 
2015322
アメリカ生まれで評価の高い作家、エリック・マーゴリス1は、キューバ・ミサイル危機に関して、2012年に「世界を揺るがし――破局の瀬戸際に追いこんだ13日間」2と題する記事を公開した。
キューバ・ミサイル危機3とは、もちろん196210月、ソ連が弾道ミサイルをキューバに持ちこんだ結果、米ソが13日間にわたって対決した事件である。この危機は世界の新聞やテレビで大々的に報じられ、冷戦が核の総力戦争に拡大する瀬戸際に世界を追いこんだ。
1962年に世界が核戦争の間際に追いつめられた戦慄的な状況になっていたことが最終的に周知されたのは、2002年になって、トーマス・ブラントン4(当時、アメリカ国家安全保障アーカイブ5理事長)が「ワシリー・アルキポフという名の男が世界を救った」ことを明らかにしたからである。
ブラントンが言及したソ連海軍のワシリー・アルキポフ6中佐は、キューバ・ミサイル危機のさなか、米海軍空母に対する核魚雷の発射命令を勇敢にも拒否したのである。マーゴリスが2012年の記事で、(米艦ルーズヴェルトに対する核魚雷攻撃によって確定的になっていたはずの)米軍のキューバ侵攻が現実になっていれば、戦域のソ連軍がアメリカの侵攻軍とフロリダ州南部の米軍基地に対して100発の戦術核を使用する権限を付与されていた7と指摘しているので、核魚雷の発射が実行されていたなら、第三次世界大戦の引き金になっていたはずだ。
現在に生きる人間にとって、これらの歴史的事件を知ることの重要性は、あの「世界を揺るがした13日間」が再度われわれの頭上に降りかかっているので…しかも峻厳な「隠された違い」を伴っているので、かつてないほど決定的になっている。
その「隠された違い」とは、あの当時と現在の相違点であり、1962年当時、アメリカ国民は核戦争が勃発するという由々しい危険に自国が直面していると知るのを許されていたが、今日、統治者らによるウソ以外、なにも伝えられていないということである。彼ら米国の施政権者らはとどのつまり、「アメリカ国民がわれわれの醜悪なウソ8を許したので、イラクを侵略できたのであり、いま国民がなにを考えているかは知る必要もない」と信じているのだ。
だが、この考えは真実だろうか? もちろん、不実だ! 真実はもっと単純であり、アメリカ国民がいまの事態を自分で知るのを許されるなら、大衆決起して、「いやだ!」というはずだ。
だが、ここで問題なのは、米国の主流メディアが、政府、銀行、企業のプロパガンダを垂れ流すための右腕になりくだっているので、だれかがアメリカ国民の知己を得て、起こっている事態を警告するにしても、その能力がほとんど完全に破壊されてしまっていることだ。
スノーデン文書が暴露するように、またグレン・グリーンウォルドが20142月に公開した記事9で「スノーデンの保管文書のなかに数々ある、まだ語られていないが、急を要する話しのひとつが、欧米諸国の諜報機関が虚偽と世評破壊を駆使する過激な作戦を用いて、オンライン公論を操作・制御しようと企んでいる状況である」と指摘するように、事態はさらに悪化している。
当局の目的を記し、スノーデンが暴露した米国の政府機関自体の最高機密文書9をひもとくと、当局自体がその目的を、「1)標的の評判を破壊するために、あらゆる種類の虚偽情報をインターネットに入力し、(2)社会科学、その他のテクニックを駆使し、オンライン公論と直接行動を操作して、望ましいと思われる結果を生じさせる9と述べており、政府機関がアメリカ国民に対してなにをしているのか、当局者自身のことばで読み取ることができる。
読者のみなさん、どうか次のように自問していただきたい――「どのような類いの政府が巨万の資金を使って意図的に、国民に真実を語ろうとする人の評価を破壊し、オンライン公論を操作するのだろう?
さらに、「どのような類いの報道機関が、政府が批判もされずに、このように振る舞うのを許しているのだろう?」と自問していただきたい。
これら2問に対するあなたの答は、ただひとつの結論にたどり着くだろう…あなたの政府であり、あなたの主流メディアであって、あなたが敵であると考えなければならない。
それに対して、われわれはあなたを敵とみなさないだけでなく…われわれはあなたがたそれぞれ全員がかけがえのない神の被造物として見ており…あなたがたには、真実を扱う方法を知る資格があるだけでなく、真実と虚偽の違いを知る能力がある。
これこそ、われわれが「プーチン、クリミア進入を軍に命令、NATOに戦争を警告10と題する2014224日付け記事を公開した理由である。
ところがこの記事は、すべてのソルチャ・ファール(Sorcha Faal)報告と同じく、(まさしくスノーデン文書によって断定されているように)米国民が最悪の事態に備えるのに必要な正しい時期を知るのを阻止しようとする米国政府の諜報工作員による攻撃をただちに受けた。
われわれは米国政府や主流メディアと違って、あなたに真実を知る権利があると、いつものように信じた。では、この特定の事例ではどうだろう? さて、プーチン大統領がつい先日の22日、ウクライナの首都、キエフにおける昨年221日・22日の親欧米派暴動を受けて、ロシアが核戦争の準備をしていたと自国民に明かした…われわれは2日後にはあなたに警告していた。
同じように先週末、米国の主流メディアがこぞって、プーチンが退陣させられた、彼のガールフレンドがスイスで出産した、彼は病気で死にそうであるなどと書きたてる記事で、プーチンの「不在」について騒いでいるさい、われわれは「英国が核先制攻撃の準備をしているため、ロシアが『戦争状態』の存在を警告」12という記事を公開し、プーチンが「国防省の保護下」にあると書いた。
プーチンは10日間、国防省の保護を受けたのちの316日、公開の場に再登場し、第二次世界大戦後のロシア史上で最大の軍事戦闘作戦を開始した…われわれはこれを「ロシアが戦争準備、モスクワ防空壕は満員間近13という記事で報告した。
われわれは315日付け記事「オバマがロシアの最高幹部スパイと面会、戦争は抑止不能と警告14で、オバマ大統領がつい先日、ホワイト・ハウスでFSB[ロシア連邦保安庁]長官と面会するなど、米国がEUと違って、制裁リストに掲載していないロシアのスパイ組織幹部2名と過去11か月のあいだに面会していたと伝えた。
さらに319日付け記事「米国の最高幹部司令官、対ロシア核攻撃を拒んで逮捕」15で、オバマから核戦力部隊への発射コードの伝達を任務とする米海軍の最高司令官の逮捕・拘留を伝えた。
さらにまた昨日の320日付け記事「米軍戦車のヨーロッパ大量派遣で、ロシアが国民に『核戦争準備』を警告16で、ロシア政府が全企業と雇用主総員に核戦争準備を命令し、米国がヨーロッパに戦車と装甲車両を大規模配備していた状況を報告した…昨年4月にすべて撤退させたと自画自賛してから、ほんの11か月後のことである。
ご注意いただきたいが、過去1周間におけるわれわれの記事見出しと、1962年キューバ・ミサイル危機のさいのニューヨーク・タイムズの見出しの唯一の違いは、われわれの見出しが、彼らがいま伝えて然るべきものであるという事実だけである…断じて、当方の落ち度ではない!
言い換えれば、ニューヨーク・タイムズとその同類はすべて、あなたが真実を知る必要があるとは、もはや思っていないということ…だが、いまでもわれわれはそう思う!
そして、たった今のことをいえば、米軍とNATOがバルト海沿岸諸国において現代史上で最大の広範囲展開戦争ゲームに興じており、ヨーロッパ東部を縦断する「部隊展開ライン」を形成している17…一方、同時に数千のロシア軍部隊に総力戦警報が発令されており、ロシア軍の核ミサイルが前線に移され、ロシア軍の核戦略爆撃機が空中で待機し、攻撃体制に入っている。
たった今、未知のままである唯一の事実とは、これら2陣営の巨大戦力が戦闘に突入するか否か、それは何時になるのか、だけである。はたして、突入するか否か? 何時なのか? 最初のほんの数分間で核戦争に拡大するので、ご安心のほどを…結局、オバマは2011年にカンサス・シティの大規模核兵器工場の建設18に着手しなかったが、なんにもならなかった!
筆者は、われわれが真実を語りつづけることができると言えたらよかったと思うが、言えない。読者のみなさんの多くがご存知のように、ここ1周間、われわれのサーバーが「デジタル兵器」による攻撃を受けて破壊され、16時間近くオンライン接続不能になった。他のサイトも攻撃され、サーバー破壊を免れたAntiWar.com(反戦ドット・コム)などのサイトは経済的に攻撃された…以下に、同サイトの投稿記事を紹介する――
「当サイトは2015318日付けグーグル・アドセンス通知を受け取り、当サイトの広告がすべて機能不全になったと通告された。なぜか? このページがイラクのアブ・グレイブで米軍部隊が犯した恐怖の虐待行為を暴いたからである。
「このページは開設後11年間、発信しつづけてきた。その全期間、グーグル・アドセンスは当サイトに広告を掲載していた――が、米国政府がイラクにおける再侵略、爆撃、殺戮、さらなる民間人虐待の準備を整えたところで、グーグル・アドセンスは突如として彼らなりの「反暴力」方針を決定し、「不穏なコンテンツ」を禁止、米国政府が下手人になり、経費をあなたの税金でまかなう暴力行為の描写をご法度にしたのである。このページは当サイト史上で3番目にビジター数が多く、開設してからの閲覧者数が200万に達している」19
昨日、この記事が投稿されると、AntiWar.comにとって、状況はさらに奇怪になった――
「更新:この野次馬に関する記事の結果、通信チャンネルが開き、グーグルが当サイトに連絡して、当サイトの広告を修復すると告げた。ところが金曜日の朝、筆者は当サイトからコンテントを撤回するように要求する別の通知を受け取った。グーグルはこのページを削除させなければならないと決定したのである。
「われわれには、グーグルにわれわれの編集方針を指令させる意向はない」19
グーグルがAntiWar.comに削除を要求したのは、次の記事である――
「頭をあげて~米国はウクライナで敗色」20
クリス・アーネスト 2014
米国はウクライナで平和を望んでいない――米国は支配を望んでいない。同地の状況が米国の眼前で吹き飛んでしまったいま、彼らが状況を変えようと目論んで、さらなる不安を煽っていると疑うのは理不尽ではない。20
だから、かいつまんで言えば、民衆側の…われわれのサイトやAntiWar.comのウェブサイトなどは政府および政府を権力の座に据えた企業の両者から攻撃されている。あなたが攻撃側のルールに従って行動しなければ、攻撃側はあなたを破壊し、あなたの評価を破壊し、あなたのサーバーを破壊し、すべて失敗に終わったとしても、あなたの稼ぐ能力も破壊する。
われわれに残されているすべては、あなただ…が、あなたはそこにいらっしゃるのか?
1930年代のこと、ナチス・ドイツのアドルフ・ヒットラー首相は、「大きなウソをつき、何回も口説けば、そのウソは信じられる」と信奉者らに説いた。
世界一の賢人、アルバート・アインシュタインはヒットラーに対抗して、こういった――「世界は悪をなす者たちに破壊されないだろうが、なにもせずに悪を傍観する者たちに破壊されるだろう」。
第二次世界大戦による600万人の死が、ヒットラーとアインシュタインの両者ともに正しかったことを証明した…あまりも多くの人たちがウソを信じてしまったが、同時に、悪の所業を傍観しながら、なにもしなかった。
いまこそ、あなたの出番だ。
【脚注】
1.      Eric Margolis.
3.      Cuban Missile Crisis.
4.      Thomas Blanton.
6.      Vasili Arkhipov.
【付録】
The Man Who Saved The World -- Secrets of The Dead | PBS

完全版リンク 53:08
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