2015年7月22日水曜日

RT:科学者らが検証した人類絶滅の12原因



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科学者らが検証した人類絶滅の12原因
2015215

Reuters / Reuters

映画製作者、作家、メディアは、地球上の人類の終末について、その様相をさまざまに予測してきた。そこに科学者らが初めて真面目なアセスメントを掲げて登場し、終末を招きかねない12の原因を示している。

オックスフォード大学「人類の未来研究所」(Future of Humanity Institute)と「世界の課題財団」(Global Challenges Foundation)の科学者たちは、このテーマに関する最初の研究をまとめ、人類文明が終焉するかもしれない12の原因をリストにあげた。

この着想は必ずしも新しいものではない。しかし、世界の究極的な終末の可能性は大衆文化で扱われてきたので、政治的または学問的な関心が払われることは比較的少なく、真面目に考察することが難しかったと研究者らはいう。

世界の課題財団の共著者、デニス・パムリンは、「わたしたちは、まったく現実的な意味で、永遠といえる影響をもたらす世界規模のリスクのリストを作成するものは誰もいなかったことに驚いています。わたしたちは不安を煽ると糾弾されたくはありませんが、政策立案者たちに議論を促したいのです」といった。

下記に、可能性の低いものから最高のものまで、脅威のリストを示す。

小惑星の衝突
直径が約5キロの小惑星がわれわれの惑星に衝突する場合、主要な破壊要因は大気圏上層部まで噴出される塵芥の雲によるものであり――気候変動と食料供給に影響をおよぼし、政治的不安定を招く。対象のサイズがもっと大きければ、惑星上の即時絶滅を招きかねない。大型の小惑星の衝突は2000万年にほぼ1回おこると報告書は記す。確率:0.00013

スーパー火山爆発
 噴出物の量が1,000立法キロメートルに達する噴火を起こしうる火山は、地球規模の破局を招きかねない。大気圏に噴出した塵芥が太陽光を吸収し、地球凍結を引き起こす。ありうる噴火の効果は、核戦争の影響に比肩するものであり、火炎旋風をともなわないだけである。確率:0.00003

世界的疫病
報告書は、エボラ熱、狂犬病、感染性の風邪、HIV[ヒト免疫不全ウイルス]など、いくつかの例をあげ、極めて破滅的な疾病のありとあらゆる主役が自然界にすでに揃っているというので、影響力の大きな流行病は、広く信じられている以上に発生しうる。これが出揃うとすれば、「死者数は極端に膨れあがる」。確率:0.0001

核戦争
意図的または偶発的な核戦争がこれから100年かそこらで勃発する確率は、10%と見積もられている。影響が拡大するか否かは、核戦争が「核の冬」――気温を氷点下に引き下げ、オゾン層の大半を破壊し、火炎旋風を発生させ、大規模な飢餓と国家崩壊を引き起こしかねない気候作用――を招くか否かにかかっている。確率:0.005

極端な気候変動 
報告書は、気候変動がいくつかの見積もり以上に極端になりうると警告している。世界の最貧諸国は完全に居住不能になりかねない。気候変動は、大量死、飢饉、社会崩壊、集団移動を招きかねない。確率:0.01

合成生物学
合成生物学による最も破壊的な人類文明に対する影響は、ヒトまたは生態系の必須要素を標的にした遺伝子操作病原体によってもたらされるだろうと報告書は記す。このような事態は、軍用または商業用の生物兵器、生物兵器テロ、あるいは漏出病原体によって勃発する。確率:0.01


ナノテクノロジー
原子レベルで精巧な製造業は、洗練され、または極端に弾性の強い物質を創造するだろうし、多様に異なった物質グループを出現させ――核兵器など、新兵器の大規模な備蓄を含め――さまざま広範な物品の製造を可能にするだろう。確率:0.01


未知の影響
 科学者たちは、世界の終焉を招きかねない未知の影響があると告げ、この課題に対する幅広い研究を切に願っている。「フェルミのパラドックス――銀河系における異星人の明白な不在――の解の一つは、知的生命体は銀河系に拡散する前に自滅しはじめるというものである」。確率:0.1

また、確率が見積もられていない絶滅原因の可能性もある。

生態系崩壊
このシナリオでは、生態系が根本的に変化し、大量絶滅を招く。現在の生物種絶滅は歴史的確率を超えて急速に進行しており、人類の存在を可能にする生態学的に安全な空間操作を数値化する企てはそれに追いついていない。確率:不明


世界システムの崩壊
世界の経済・政治システムは相互連結しており、ネットワーク構造に起因するシステム全体の破綻のリスクを抱えている。経済破綻は通常、社会混乱、社会不安、法秩序の崩壊をともなう。確率:不明

将来の悪政
災害は、重大問題の解決失敗によっても起こりうる。たとえば、世界の貧困を緩和しそこねたり、あるいは――世界規模の独裁政体の樹立など――最悪の結果を招くような行動をしたりすることである。確率:不明

さて、最後に、ここに列挙した絶滅原因を超えて、可能性の高いのが…

人工知能


ヒト・レベルの知能を創造すれば、この知能がヒトを除外した世界の建設に向かう可能性がある。また、人工知能が戦争を遂行したり、機械にヒトのこころを付与する「全脳コピー」を創造したりする可能性もある。

その一方、報告書は、そのような知能が研究で提示した他の絶滅原因に対処することもありうると記している。確率:010


【クレジット】
本稿は公益・教育目的の日本語翻訳稿。

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